ペナルティとは?
みんなで作ってきたルールをやぶると、まっくろくろすけではイエローカードが出ます。
一か月に3枚イエローカードがたまると、裁判になります。(現在はやり方が変わり一回ごとに裁判で話し合って、次から同じことを繰り返さないように皆で解決策を考えます)
メンバーを目指しているMくんは5才になったばかりで、食べた後の片づけがなかなかできずに、
イエローカードがたまりました。
前にも食べた後の片づけができていなくて、裁判になったことがあります。
お弁当が残ったままで蓋もせずに床に放ったらかしになっていて、けとばされて惨事になりました。
そのときのMくんの言い分は、
「一度に食べきれない。食べ終わっていないから、ふたをしないし、片づけない」
というものでした。
そこで、お弁当を一度に食べきれるくらいに小分けにして持ってくる、というペナルティが課されました。
こうして、Mくんの親にも協力してもらって、片づける練習をすることになりました。
2か月ほどたって、また食べた後の片づけができていなくて、裁判になりました。
このときはさらに、「食べた後にすぐ片づけて、スタッフに報告をする」というペナルティが課されました。
ところが、このペナルティが消化されることなく、またも同じことでイエローカードが出て、裁判となりました。
なかなか食べた後の片づけができないようです。
裁判員の子たちがいろいろと考え、今回は、
「朝来たら、食べ物をスタッフに預ける。棚に保管し、食べるときはスタッフに出してもらう。片づけるときはスタッフと一緒にする」というペナルティになりました。
スタッフに出してもらったら、食べ終わったと報告がなければスタッフも気づくだろうし、
棚に保管すれば、食べたいときスタッフ誰にでも出してもらえるだろうと、考え抜いた結果です。
当のMくんは、これならやれるか確認したところ、
「がんばってみる!」と、ハッキリした返答があり、裁判員も安心して決定しました。
このように、ペナルティはかならずしも「罰」ではありません。
もちろん罰的要素を取り入れて、大変な思いをもうしたくないから、と覚えていくやり方をするときもありますが、
このように、うまくできないことをしっかり練習するという意味でのペナルティもあります。
また、やぶったルールによっては、どのようにその責任をとるのか、という視点からペナルティを考えます。
ルールは守るためにあるものですが、やぶって覚えていく、ということも結果的にはありなのです。
やぶったときに、その責任をとるということは、ルールを守ることと同じくらい大切なことです。
By スタッフ寺本