「まだ使える紙入れ」VS「工作に使えそうな紙入れ」
ミーティングで決まったり、改正されたりしたルールやシステムは「ルール・システムブック」に、
その都度加筆・訂正されていきます。
それでも、年月が経ち、今の生活でにあってないものが生き残っていることがあります。
2024年…ルール・システムブックを1ページ目から見直す係りに立候補した子とスタッフが、おかしなところをミーティングに出してくれます。
係りの子が古くから働いているスタッフのところに質問に来ました。
システムブックにある
「使えそうな紙入れ箱」ってどこ?
入学してから、一度もみたことがない…
裏紙は棚に入ってて、箱には入ってないけど…それのこと?
なら「工作に使えそうな紙入れの箱」はどこ?
2000年代は画用紙で工作する子が結構いて、切れ端を捨てるのがもったいないという理由で「工作にまだ使えそうな紙入れの箱」というものを作ることがミーティングで決まりました。
一方で裏面が白くて使えるものは「まだ使える紙入れの箱」が設置されることになりました。大きさがきれいに揃っている裏紙はそちらにいれます。
2020年に大規模な断捨離がされた時に、箱は撤去され、裏紙入れだけが棚に移されたのかもしれない…
とのこと。
係りの子がミーティングにとうするかを議題に出しました。
経緯と現状を説明して、今のニーズを把握、今後はどうしたらより使いやすいかを話し合いました。
紙入れの存在を知らない子もいるので、棚に「まだ使える紙おきば」と表示を貼り、裏紙を使いたい人がそこにあると分かりやすくすることになりました。
そして、正式に「まだ工作に使えそうな紙入れ」はなくなりました。
日本の法律も似たようなことが発生するときがあります。
古い物のなかに、今と整合性のとれてないものがあったり、その法律のせいでスムーズにうごけないものがある…
どんな団体、組織、あるいは家庭の中でも
人と人が付き合う中で
その時のことがいつまでも最善ということでないこともあります。
スクールでは自動的にそれが修正されていくのではなく、自分たちで変更していくことで、
自分たちを支えるためにあるルールやシステムのありようについて、知らず知らずの間にも、認識を深めていっているのだと思います。
自治の経験の学びです。