ルールの変更

 

まっくろくろすけでは日常的なきまりに、
「ルール」と「システム」という2本柱があります。

「ルール」は違反すると、裁判に訴えられるものです。
そこで審議がされて、ルール違反に間違いない(有罪)になると、
注意だけか、ペナルティがつけられるかになります。
ペナルティは問題行動が改善されるように、サポートするものが基本です。

「システム」はここでのやり方なので、違反すると、その場で説明されたり、
ミーティングで説明されて、覚えてもらうことに重点がおかれています。

でも、「システム」を説明しても、守ろうとせずに迷惑を繰り返す子がいました。

そんな場合、どうするのか、Aくんの場合を紹介したいと思います。

 

Aくんがルールを変更したいと思ったきっかけであるBくんは、まっくろのパソコンのことでよく注意されます。
決まっている使い方(システム)をなんとか自分の都合のいいように
解釈したりして、自分がたくさん使えるようにしています。

その場でも注意されますが、繰り返すので、
ミーティングでも注意されます。
そして、システムの文章が曲解されないように、文章が訂正や加筆されたりしています。

「法律の網の目をくぐりぬけて、法律違反してるのに、
しらを切ってる大人みたい」と言われたりも。

法律が悪用されたり、もれがないように
適宜見直しされることと同じことが
まっくろくろすけでもおこっています。

Bくんが自分のパソコンの時間が終わっても、次の子になかなか変わらないことがあります。
相手の子や周りの子が注意しても、時間がかかることもあります。

ミーティングでも注意されることもありました。

Aくんが週ミーティングで話し合いたい議題に
新しいルールの提案をしました。

「パソコンとか自分の時間がおわったらすぐに次の人にかわる」というルールを決めたい。
システムでなく、守らなかったら、すぐに裁判に訴えられるようにしたい。

理由は、Bくんが昨日も次の子に変わらなかった。
ほかの子でもあるけど、自分の妹だと特に遅い。
妹がかわって と何度も言ってるのを横で聞いているのも嫌だ。
ぼくらがいっても、時間がかかる。

そこで、次の週ミーティングで話し合うことになりました。
Aくんがルールやシステムの提案をするのは初めてのことでしたが
ルールの案も、理由もきちんと話していました。

自分がしなくても、人が言うときに聞いているので、
応用が効きやすいのだろうと思うときがよくあります。

週ミーティングでAくんがあらためて理由と案を説明しました。

ほかの人からも意見がでました。
自分も妹に相談されて、一緒に注意したが、
「ミーティングで相談しよう。投書しにいこう」と言うまで
かわらなかった。
など証言がでました。

そして、ルールにすることになりました。
違う子が「新しくルールをつくるより、
今あるルール㉖が似たようなものなので、
そこに文章をたすのがいい。
似たようなのがいくつもあるのも、わかりづらいし、
数を増えると覚えにくい。
もともとあったルールをもう少し抽象的にするほうが、他の場合も応用がききやすい」と言いました。
行政書士の勉強をしていただけあってか、
ルールブックを読み直して、検討してくれていました。

ほかの人からも、㉖に書き足すのがいいとなり、
「申し込み期限や時間などはきちんと守る。特別な事情の場合はミーティングで相談する」となりました。

単にルールを決めるだけでなく、全体的にもどうしたらわかりやすいかも
検討しています。
9歳の子も18歳の子も、私たち大人も
知恵をしぼって、最善と思うものに仕上げていきます。
共同作業の面白いところでもあります。

新しいルールやシステムは週あけの月曜日から施行されます。

このルールをきめた意味である、パソコンがお互いに気持ちよく使えるようになるといいと思います。
どうなるか様子をみて、また必要なら話し合いがもたれます。
今後が楽しみです。

BY スタッフ黒田

 

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